いよいよ2025年Mr Olympiaオープンボディビルの出場選手が出そろいました.
今年は21人の選手がクオリファイされています.
去年のトップ3,Samson, Hadi, Derekの対決は当然楽しみだし,Nickが3年ぶりの登場ということでその3人にどれほど迫れるのかも気になります.
そのほかベテランから初出場のルーキーまで,世界最高の筋肉たちが今年も集まります.
今回はオープンボディビル出場のすべての選手を紹介していきます.

現代ボディビルのTOP3! 優勝候補3選手
Samson Dauda
昨年のチャンピオンであり,Ronnie Coleman以来の180cmを超える大型のチャンピオン.
均整の取れたプロポーションの美しさと巨大な筋肉迫力の両方で世界のトップレベルでもっている,現代における最高の選手です.
ライバルであるHadiやDerekに後れを取る部分があるとすれば,筋肉の大きさとコンディション面.
昨年よりもこの部分がさらに改善されていれば,2連覇に死角はないでしょう.
Hadi Choopan
昨年は第2位だったHadi Choopan.
彼の最大の武器は,圧倒的な筋肉の密度と質感.
また広背筋の厚みや大腿四頭筋の幅も彼の持ち味ですが,近年その2部位が強い選手が多いので
やはり,コンディションがポイントになってくると思います.
常に最高のコンディションで挑むHadiですが,ベストオブベストを持ってこられるかが,2022年以来の優勝の鍵になりそうです.
Derek Lunsford
昨年は第3位だったDerek Lunsfordですが,今年はArnold ClassicとPittsburgh Proの2大会で優勝しており
Mr Olympiaでも当然チャンピオンへの返り咲きを狙っています.
巨大な筋肉とコンディションというHadiと似た強みを持つ彼ですが,非常にタイトなウエストを持っている点に独自性があります.
その特徴的な体系のバランスをベストに保つのは難しいのか,212時代からバランスやコンディション面での安定しないという印象があるのですが,
ばっちりはまった時のDerekは他を寄せ付けない無敵感があります.
リベンジに燃えるDerekがどんな体を持ってくるのか楽しみです.
優勝もあり得る! TOP3を追う第2集団
Martin Fitswater
2024年11月のEVLS Prague Proで優勝し,Olympiaへの出場を決めました.昨年はトップ3に次ぐ第4位.
しかもそれがOlympia初出場だったので,凄まじい才能の持ち主です.実質トップ3に最も近い存在といえるでしょう.
高密度かつ厚みのある上半身が特徴で,特に背中の強さが一番の武器です.
細いウエストも持ち合わせているのも強みで,最近のオープンボディビルで高い評価を受ける体だといえます.
次に紹介するNickとのライバル関係も見もので,Olympiaの舞台では初対決なので注目です.
Nick Walker
New York Proで優勝し,3年ぶりのOlympia出場を決めました.
前回出場の2022年では第3位で,トップの座を奪う勢いのあったNickですが,この3年でOlympiaの選手層が大きく変化しました.
そのときのNickの立場に今いるのが,Martinであり,その意味でこの二人の対決は注目度が高いんですよね.
この3年でオープンボディビルはタイトな体幹を持っている選手への評価が高まったため,Nickには不利な面もあるのですが,
それを覆せるほどのオリジナリティやパフォーマンス,魅力を持っているのがNick Walkerです.
久しぶりのOlympiaの舞台でどんな姿が見らえるのか楽しみです.
Chinedu Andrew Obiekea
FIBO Pro Championshipsで優勝し,今回Olympiaには4回目の出場です.
2023年,2024年と続けて第5位の成績を残しており,上位常連となっています.
美しいプロポーションと迫力のある筋量の両方を持ち合わせており,チャンピオンとしての資質は十分に持っています.
背面の厚みと質感,そしてコンディションにさらに磨きがかかれば,トップ3に割り込むのは間違いなしです.
百戦錬磨の貫禄が光るベテラン選手
Akim Williams
2016年に初出場し,今回で6回目のOlympia出場です.
初期のころはコンディションに苦労していた印象でしたが,ここ数年では出場選手の中でもトップクラスに絞った体を持ってくる選手になりました.
テトリスのT字ブロックのような極端なハイラットが特徴的で,今年もOlympiaの舞台でこの体が見れるのがうれしいですね.
William Bonac
2014年に初出場,今年で11回目の出場です.
サイズ面の評価基準が高い傾向にあるOlympiaの舞台で,決してサイズ派ではないにもかかわらず準優勝を経験している職人系ボディビルダーです.
高密度な筋肉に,きっちりと絞り込んだコンディション,そして熟練のポージングは必見です.
Brandon Curry
2011年に初出場,今年で12回目の出場となるBrandon Curry.
2019年には優勝,2020年,2021年は準優勝している世界のトップに君臨し,今でも戦い続けるベテラン選手です.
丸みのある巨大でありかつバランスに優れた上半身は,未だにトップクラスに通用する強さを誇っています.
またチャンピオンを経験したものが持つ,強者のオーラをまとったポージングも魅力的です.
Dorian Haywood
日本で開催されたMasters Olympiaで優勝し,Olympiaへの出場を決めました.初出場です.
Masters Olympiaに出場していましたが,年齢は43で比較的若い選手です.
178cmの高身長ですが,体幹が大きめでボリューミーな上半身をもっており,マッシブな選手です.
抜群のバランスが光る! カッコいい体形の選手
Rafael Brandao(欠場)
2024年11月のRomania Muscle Fest Proで優勝.Mr Olympiaには3度目の出場です.
非常にバランスのとれた体形をしており,正面から見たときの広背筋と体幹の付け根から,腰までスッと線を引いたようなラインを描いているのがとてもスタイリッシュだなと感じます.
ほぼ1年ぶりの大会出場になるので,どのような進化を遂げているかも注目です.
Regan Grimes
California State Proで優勝し,今回で4回目のMr Olympia出場となります.
元クラシックフィジークの選手ということもあり,とてもエステティックな体系をしています.
身長も180cmあり,腰の位置も高く骨格的にもかなり優れている選手です.
身長に対してサイズが足りていないという課題を持っていますが,年々改善してきているので,今年の舞台ではどのような姿になっているか楽しみです.
Tonio Burton
Legion Sport Fest Proで優勝し,Mr Olympia出場は今年で4度目です.
212に出場していた時期もある選手で,コンパクトではありますが,丸みのある筋肉を持っています.
腹直筋まで左右対称の優れたバランスで,毎回絞り込んだ良いコンディションを持ってくる点も強みです.
未来のミスターオリンピアか? 注目の初出場選手たち
Behrooz Tabani
Dubai Proで優勝したBehrooz Tabani.実は昨年のDubai Proでも優勝しているのですが,
ビザを取得することができずOlympia出場を断念.
今年はぜひ出場を叶えてほしいですが,同じイラン出身のHadiもOlympia出場まで苦労をしていたようなのでどうなるかは不明です.
高密度でハードな質感の筋肉の持ち主で,バランスにも優れているのでOlympiaでどのような評価を受けるのか見てみたいですね.
Chenlong Shen
Huanji China Proで優勝したChenlong Shen.
中国からのOlympiaオープンボディビルに出場するのは初めてではないでしょうか(間違っていたらすみません).
大きく広がった広背筋と細いウエストのコントラストが印象的な体をしています.
Olympiaのオープンボディビルにアジア出身の選手が出るのはなかなかないので,楽しみですね.
Brett Wilkin
2024年のLegion Sports Fest Proで優勝し,今回Mr Olympia初出場となるBrett Wilkin.
サイズは控えめながら,左右差の無い均整の取れた筋肉が魅力の選手です.
Ugolnikov Vitalii
GoodVitoの名で知られるUgolnikov VitaliiはArnold Classic South Americaで優勝し,今年Olympia初出場です.
昨年プロデビューしたばかりですが,上半身も下半身も巨大ですがウエストはタイトないわゆるXフレームがかっこいい選手ですね.
しかもまだ27歳という若さなので,これからが非常に楽しみです.初出場のOlympiaでどのような活躍を見せるのか注目です.
Sasan Heirati
Tronto ProとSpain Pro2大会で優勝.
最近,減りつつあるスキンヘッドの選手.
体のほうは,筋肉に丸みがあり,胸や肩,腕,腹筋に至るまでボコボコとした凹凸感が特徴です.
Rubiel Mosquera
Flex Weekend Italy ProとMr Big Evolution Proで優勝し,Olympiaへの出場を決めたNeckzillaことRubiel Mosquera.
名前の由来になっている首の太さもさることながら,とにかく体全体の筋肉が巨大で,ここまでの選手はなかなかいません.
コンディション面はまだ甘さが目立っていますが,その体の特異さを強みにして勝ち上がってきました.
Olympiaの舞台ではさすがにサイズだけで上に行くのは難しいと思いますので,コンディション面も改善してくるか注目です.
Jordan Hatchinson
Tanpa ProとTexas Proの2大会で優勝しています.
腕から胸,背中,腹筋に至るまで左右のバランスが美しい体の持ち主です.
密度感もあって,1つのパッケージとして非常に整っており見ていて全く違和感のない体だなという印象です.
Urs Kalecinski
Cris Bumstead引退後のClassic Physiqueを引っ張っていく存在だと思っていたUrs Kalecinskiがなんとオープンボディビルに転向.
そして転向後初の大会となるPro Muscle Italy Pro,そして次のEuropa Pro Championshipsでも優勝し,オープンボディビルカテゴリでは初のOlympia出場となりました.
Classic Physiqueでもトップを競ったプロポーションの良さはやはり際立っています.
腰の位置の高さにウエストのタイトさはオープンの中ではかなり強い部分になるでしょう.
しかも,サイズの面でも他選手と比較して引けを取っていなかったのには驚きました.
Olympiaはまた一つ世界が変わるので,その舞台でどのような評価を受けるのか楽しみですね.
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