2023年MR OLYMPIA出場選手の紹介【オープンボディビル】

2023年MR OLYMPIA出場選手の紹介【オープンボディビル】

お久しぶりです。ズナリーです。

2023年Mr. Olympiaまで残り1か月を切りました。
各カテゴリ、出場選手が出そろいましたので、紹介していきたいと思います。
この記事ではオープンボディビルの出場選手を紹介します。

2023/10/22:追記—————————

オープンボディビルの出場予定だった、Brett Wilkin、Nathan De Asha、Kamal Elgargniが、出場を辞退することを発表しています。
Brett Wilkinは消化器系の病気を患っており、療養のための欠場を発表しています。

Nathan De Ashaはvisaの問題によって、アメリカへの入国を拒否されたことを発表しています。
Nathanはすべての書類を完璧に用意していたと主張しており、それでも入国を拒否されてしまったことに失望しており、今回のことに関してMr. Olympia組織に対して援助を求めています。
Nathanは2021年に法的なトラブルによりvisaが取得できずにMr. Olympiaに出場できなかった過去があり、これは私の邪推ですが、このときのトラブルがvisa取得の際にまだ尾を引いているのかもしれません。
いずれにしても、NathanがMr. Olympiaの出場権を獲得しているにも関わらず、Olympiaに出場できないのはこれで3年連続となり、ファンとしてもかなり残念なことになってしまいました。

Kamal Elgargniは彼の兄が癌を患っていることが発覚し、兄の病状を慮って、出場を辞退するということを発表しています。

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2023/11/03:追記—————————

選手の順番をゼッケンの順番に入れ替えました。

Brandon Curryの名前が選手リストになく、病気により出場辞退との情報もありますが、医者の許可が出れば出場をするとの情報も出ていて今のところどうなるかわかっていません。

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オープンボディビルの出場選手

1 Chinedu Andrew Obiekea(アラブ首長国連邦)

2023年Texas Proで優勝しました。
2022年のMr. Olympiaでは第8位。2023年のアーノルドクラシックではSamson Daudaに次ぐ第2位でした。

個人的には今一番注目している選手のAndrew Jacked。
抜群のプロポーションと角ばった筋肉でまるでFlex WheelerとJay Kutlerを良いとこ取りしたような、ものすごいポテンシャルを持っていると感じています。
昨年の8位よりは間違いなく順位をあげてくると思いますが果たして何位になるのか非常に楽しみです。

2 Justin Shier(アメリカ)

2023年Chicago Proで優勝してオリンピアの出場を決めています。
そのChicago Proがおそらくプロデビュー戦。そこでJonathan DelarosaやBlessing Awodibuなどの過去のMr. Olympia出場者を破って優勝。
ウエストの細さが際立っており、バランス派のとても均整の取れた体が魅力的な選手です。

3 Ross Flanigan(アメリカ)

2023年California State Proで優勝しています。
リラックスポーズの時と規定ポーズの時でかなり印象が変わる選手です。
リラックスポーズの時はフラットな見た目なのですが、規定ポーズをとると、各部位にメリハリが生まれ迫力のある印象になります。
特に背中と足がいい選手だと思います。

4 Hassan Mostafa(エジプト)

2023年Vancouver Proで優勝しました。
非常にサイズが大きくてパワフルな見た目の選手で、特に足の大きさは群を抜いています。
2021年まではなかなか脂肪を落としきることができなくて、どのコンテストでも順位をあげるのに苦労していた印象ですが、2022年や今年はよいコンディションを持ってきており、巨大な足にストリエーションが入っているのが非常にかっこいいです。
2021年のMr. Oympiaでの13位の更新を狙って、コンディションを整えてきてくれることを期待します。

5 Michal Krizanek(スロバキア)

2023年Empro Proで優勝してMr. Olympiaへの出場権を獲得。
2022年はElite ProからProリーグに転向して初めてのオリンピアで12位でした。
高身長に巨大な筋肉を併せ持ったとても迫力のある選手で、腕の大きさはかなりインパクトがあります。
自身は今年8位以内に入ることが目標と、なかなか現実的な目標を立てています。
しかし、Hunter Labradaには問題なく勝てると強気な発言も織り交ぜており、言葉とは裏腹にさらに上位も狙っていそうです。

6 Phil Clahar(アメリカ)

2023年Orland Proで優勝しました。
今年48歳となる大ベテラン。そして48歳にしてMr. Olympia初出場です。
この年でもまだ進化できるのもボディビルの魅力の一つですね。
ウエストサイズは大きめですが、非常に腰の位置が高く、そういった意味でよいプロポーションをしています。
また背中の広さも素晴らしい選手です。

7 Samson Dauda(イギリス)

2023年のArnold Classicで優勝し、Mr. Olympiaへの出場を決めました。
2022年のMr. Olympia第6位も驚きましたが、Arnold Classic優勝は衝撃的でした。
オープンボディビルのプロポーション、バランス重視の評価への転換を引っ張っている選手です。
アーノルドクラシックでは同じくプロポーションの良い選手であるAndrew Jackedにも勝利しましたが、Mr. Olympiaではこの二人がどう評価されるのかも楽しみです。

8 Tonio Burton(アメリカ)

2023年NewYork Proで優勝し、Mr. Olympiaの出場を決定。
2021年までは212クラスで活動。2022年からはオープンクラスに転向し、昨年のMr. Olympiaでは順位はつきませんでした。
そのときのオリンピアでは全体的に絞りがあまくソフトな質感になってしまっていましたが、NewYork Proでは素晴らしいコンディションを持ってきました。
一つ一つの部位に丸みがあって、コンディションがよければその一つ一つがくっきりと浮かんで非常にシャープな印象を与える体をしています。
オープン転向後も大きくなりすぎず、212クラス的なコンパクトながらハードでバランスの良い体で戦っており、個人的にとても好きな選手です。

9 Regan Grimes(カナダ)

2023年Europa Proで優勝し、Mr. Olympiaへの出場を決めました。
2022年の3月以降、コンテストへの出場を控えてコーチであるMiros Sarcevの元、トレーニングに専念していました。
サイズとコンディション、両方の面でレベルアップを果たし満を持して参戦したFlex ProではNathan De Ashaに破れ惜しくも2位。
しかし、その後のEuropa Proで今度はそのNathanを下して、優勝しました。

前回出場した2021年Olympiaでは15位。
> もともとクラシックフィジークの選手だったのでプロポーションは良い。
そこにオープンクラスにふさわしいサイズをつけてきた今大会、どう評価されるのか注目です。

10 Andrea Presti(イタリア)

2023年のMr Big Evolution Proで優勝。Mr. Olympia出場権を獲得しました。
2022年のMr. Olympiaでは順位つかず。
上半身正面は立体感があって腹筋もきれいに割れていてかっこいいのですが、背中と足が弱い印象だったのですが、Big Evolution Proではよく絞れていて足にも立体感が生まれていました。
年々よくなっているので、今年のオリンピアでどこまで進化しているのかが楽しみな選手です。

11 Derek Lunsford(アメリカ)

Derek Lunsford(アメリカ)

2022年のMr. Olympiaで第2位。
2021年には212クラスでMr. Olympia優勝。オープン転向初のMr. Olympiaでの快挙でした。
引き締まった細いウエストからの岩のように巨大な背中が織りなす、ある種異様なまでのコントラストが見たものすべての視線を奪いました。
すべてが巨大なHadiに対して、Derekはメリハリをもっています。
この二人の戦いどっちが勝ってもおかしくない。今年の絶対必見のポイントです。

12 Roman Fritz(ドイツ)

2023年Big Man Proで優勝。
2015年プロデビューで、そこから地道に実力をつけて、今年がMr. Olympia初出場です。

13 Charles Griffen(アメリカ)

2023年Legion Proで優勝しました。
昨年のMr Olympiaでは14位でした。
めちゃくちゃ腰の位置が高く、胴が短い。広背筋がおしりのすぐ上まで来ているタイプの選手です。
プロポーションが良くて、足や背中にも立体感があって、個人的に好きな体形の選手です。
ただバランスという意味ではちょっと胴が短すぎ、足長すぎかなという印象です。
今年の強力なラインアップのなかで昨年順位を上回れるか、注目です。

15 Hunter Labrada(アメリカ)

2023年Tampa Proで優勝しMr. Olympia出場権を獲得しました。
2022年のMr. Olympiaでは7位と2021年の4位から順位を落としてしまったHunter。

突出した武器はないけども、大きな弱点もなく全体としてレベルの高い選手で、強いて言えばこの弱点のなさが武器ではあるのですが、
個人的にこのような選手はほかの選手の実力によって順位が左右される印象があります。

つまり出場選手のレベルが高ければ順位が落ち、低ければ順位が上がる。
そう考えると、2021年から2022年にかけてボディビルのレベルは上がっているということがいえるかと思います。
その中でHunter自身がどう戦うのかも、また見ものです。

16 Theo Leguerrier(フランス)

2023年Italian Olympus Proで優勝。
2022年のMr. Olympiaでは順位外でしたが、その時と上記大会を比較すると足や広背筋を中心にサイズアップされています。
控え目なサイズながら2年連続の出場。前回よりも順位アップしたいですね。

17 Hadi Choopan(イラン)

2022年Mr. Olympiaのチャンピオン。
低身長な体の詰められる場所すべてに筋肉を詰め込んで、爆発してしまいそうな体と、研ぎ澄まされたコンディションで圧倒的な勝利を納めました。

個人的にHadiはすべての部位に爆発しそうにでかい筋肉を纏っていますが、ウエストが大きく決してプロポーションがよい選手ではありません。
それに対して、Andrew JackedやSamson Daudaはプロポーションが抜群ですし、Derek Lunsfordも良いプロポーションとまでは言いませんが、ウエストがかなり小さく、Hadiとは一味違った魅力を持っています。
アウトラインやストラクチャという面で見たとき、彼らのほうが魅力的に映ることもあります。

Hadiはそれらをねじふせる圧倒的なサイズとクオリティをもっているのですが、昨年よりもレベルアップして来るであろうライバルを今年も圧倒することができるか。
決して簡単ではなさそうなHadiの2連覇がなされるか注目です。

不参加となった選手

Nick Walker(アメリカ)

2022年Mr. Olympiaでは第3位。
デビュー以来破竹の勢いで実力を伸ばし、3年目にして世界のTop3に。
すべてが巨大な上半身と、足全体に広がるバスキュラリティが作り出す現代ボディビル界随一のフリーク(異様)な体の持ち主。

Samson DaudaやAndrew Jackedらの登場により、プロポーションやバランスの良い体が評価されるようになった今年はArnold Classicでは第3位と、Nickの評価は下がり気味かもしれません。
それでも本人は自分はあくまでフリークだからこの体で世界をとるという意気込みを示しています。
Mr. Olympiaではトレンドをぶち壊すくらいの姿を見せてくれることに期待です。

追記:

残念なことに、Nick WalkerがMr. Olympia直前に脚の怪我によって、出場を辞退することが発表されました。
自身のInstagramには痛々しくも痣ができた脚の写真がアップされています。
療養に専念し、1日でも早い回復を祈っています。

Brett Wilkin(アメリカ)

2022年のBigman Weekend Proで優勝してMr. Olympiaへの出場権を獲得。
もともとクラシックフィジークの選手で、プロカードを取得してからは212クラスで活動。2021年からオープンクラスに転向し、Mr. Olympiaには今年が初出場です。
クラシックフィジーク出身ということで非常にバランスがよく、Bigman Weekend Proでは抜群のコンディションも見せてくれました。
初のMr. Olympiaでどのような姿を見せてくれるのか楽しみです。

Brandon Curry(アメリカ)

2022年Mr. Olympiaでは第4位。
2021年の準優勝からまさかのメダル消失でした。
腕、肩、背中、胸、すべてにおいて丸みのあるサイズに細いウエストと、世界でもトップクラスの上半身を持っていますが、下半身が弱点。
Hadiを筆頭に年々進化を遂げてきた新たな世代の選手たちに対して、その弱点が足かせとなってしまいました。
足もですが、個人的にはコンディションの面を改善できれば、まだまだ優勝を狙えると思っています。

Behrooz Tabani(イラン)

2023年のArnold Classic Brasilで優勝しています。
細く引き締まったウエストを中心にバランスされた体の中で巨大な二頭筋と肩を持っている選手です。
AC Brasilの時にはコンディションも非常によかったです。
このコンディションをオリンピアでも見せてくれることを期待したいですね。

Nathan De Asha(イギリス)

2023年Flex Proで優勝し、Mr. Olympia出場権を獲得。
2018年以来、5年ぶりのMr. Olympia出場となります。

上記大会でOlympia出場を決めた後も、Europa Pro、Sheru Classic France Proにも出場し、それぞれ2位と1位という、やる気と実力に漲っている感じですね。
引き締まったウエストに巨大な胸、肩。背中にも立体感があって、以前Olympiaに出場していた2018年までは将来有望な若手選手の筆頭でした。
そのときの順位は8位でしたが、この5年で当時はいなかった若手選手が多数登場しています。
この中でNathanがどのように評価されるのかとても注目です。

まとめ

ということで、2023年Mr. Olympiaのオープンボディビルに出場する選手を紹介しました。
ちなみに、Big RamyとIain Valliereは今年のOlympia出場を辞退することが発表されています。
Ramyは2024年Mr. Olympiaを見据えての計画的な辞退と発表しています。
そしてIain Valliereは競技からの引退を表明しました。

2023年もかなり強力なラインアップが揃っていて、絶対に盛り上がること間違いなしです。
開催が今から待ち遠しいです。