横川選手がミスターオリンピアチャンピオンになるまでの道のり

FWJへの参戦を発表した横川尚隆選手。
彼の最終目標はミスターオリンピアで優勝することです。

JBBFでは一度日本の頂点に立っている横川さんですが、すぐにミスターオリンピアの舞台へ進めるわけではありません。

FWJという新たなステージで、再び頂点への挑戦が始まります。
ここでは、横川さんがミスターオリンピアを目指すうえで踏むべきステップを紹介します。

選手登録

初めに、FWJの競技に参加するために必要な手続きとして選手登録があります。

え、そこから?と思われてしまうかもしれませんが、一応必要なステップとして書いておきますね。

競技への参加資格となるFWJカードという選手証明のようなものを申請することが第一歩となります。
この登録は毎年更新が必要で、手数料が発生します。

さらに、NPC WORLDWIDEメンバーシップへの加入も求められ、こちらも別に費用が必要です。

NPC WORLDWIDEはIFBBプロリーグのアマチュア大会を統括する枠組みです。
FWJが主催する大会もNPC WORLDWIDEの枠組みの中で開催されていますので、このメンバーシップへの登録が不可欠となっています。

この選手登録を完了することで、FWJ主催のアマチュア大会への出場が可能となります。

リージョナルショーへの出場

選手登録が完了したら、いよいよ大会への出場します。

FWJのアマチュア大会には「リージョナルショー」と「プロクオリファイ」の2つの区分があります。

「リージョナルショー」は選手登録さえ済ませれば、ほかの条件はなく参加できる門戸の広い大会です。
競技歴の浅い選手から、横川さんのような世界を目指す選手まで、実力も経験も多様な競技者が集います。
日本全国で年間20回ほど開催されています。

一度この大会に立つことで、次のステージである「プロクオリファイ」への出場資格を得ることができます。
参加するだけで次への切符を手にできるため、比較的取り組みやすい最初の関門といえるでしょう。

プロクオリファイでの優勝

リージョナルショーを経験すれば、次なる挑戦の場である「プロクオリファイ」への扉が開かれます。

この大会は文字通り、プロの資格を争う場です。

FWJでは例年、5月、8月、11月の3度、プロクオリファイが開催されています。

さらにアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各国で、FWJ以外の団体が主催するプロクオリファイが開催されており、
FWJのリージョナルショーを経験すれば、開催地や主催団体を問わず、どの大会にも挑戦できます。

プロを志す精鋭たちが集うため、そのレベルはリージョナルショーと比較して、ぐんと上がります。

中にはすでにプロと肩を並べる実力を持つアマチュア選手もいるため、優勝を手にするには並外れた実力が求められます。

このプロクオリファイで優勝することでIFBBプロカードを獲得でき、晴れてIFBBプロリーグの大会に挑戦する権利を得られます。

プロ大会での優勝

ついにプロとしての活動が始まります。

この段階では、プロクオリファイを勝ち上がった新鋭や、すでに世界の舞台で活躍する選手たちとの真剣勝負となり、アマチュア時代とは様相が一変します。

個人的には「リージョナルショー」、「プロクオリファイ」、「プロ大会」をそれぞれ数値で表すならば、
「リージョナルショー」が1として、「プロクオリファイ」は10、そして「プロ大会」は20とか50とかじゃなく100っていう感じです。

国内ではFWJが主催する8月のTokyo Proと11月のJapan Proがあり、そのほかMuscle Contestという海外の団体が主催する大会が2月に開催されています。

また、世界各地で開催される全てのプロ大会に出場する機会があります。

プロ大会は「オリンピアクオリファイ」とも呼ばれており、つまりはミスターオリンピアに出場するための予選も兼ねています。

横川選手が挑む212ボディビルの国内大会はJAPAN PROのみで、しかも隔年開催です。
そのため、オリンピア出場への可能性を広げるには、積極的な海外遠征が不可欠となるでしょう。

プロ大会で優勝することで、遂にミスターオリンピアへの出場資格を得ることができます。

世界最高峰の舞台、ミスターオリンピア

ここまでの長い道のりを経て、いよいよ世界で最も偉大なボディビル大会である、ミスターオリンピアに出場することができるのです。

この大会は、地球上で最も卓越したフィジークの持ち主たちが集う、世界で最もレベルの高い大会です。

この舞台に立つことすら、類まれな才能と常軌を逸した努力を両立させたほんの一握りの選手にしかかなわないことですが、
横川さんはその中のたった一人、全てのボディビルダーの頂点を目指しています。

2024年現在、その座にいるのはKeone Pearsonで、2023年からの2年連続のチャンピオンです。

非常にタイトに引き締まったウエストと、圧倒的な広さを誇る背中が生み出す完璧な逆三角形のシルエットが特徴的な選手です。

212の真髄である極限までの絞り込みも見事で、まさに現在の世界最高峰のフィジークの持ち主といえます。

そして彼の座を狙い、驚異的な肉体を持つ挑戦者たちが、次なる栄冠を目指してしのぎを削っています。

横川さんは、そんな世界最高レベルの戦いに挑もうとしているのです。

まとめ

横川さんがFWJ参戦ということで、FWJへの出場からミスターオリンピアになるまでのステップを書いてみました。

横川さんだけでなく全てのFWJ選手がこのステップを上っていきます。

ミスターオリンピアになるという横川さんの目標について理解するのに、少しでも参考にしてもらえたら幸いです。

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