【ボディビル】今後ミスターオリンピアではどんな選手が優勝するのか

ボディビル大会

今までのミスターオリンピア – 時代とともに変化していく優勝する選手の特徴

美しい筋肉が求められた初期のオリンピア

初期のミスターオリンピアは、プロポーションが優れており、美しい筋肉を持った選手が優勝していました。

足が長く、胴が短い。胸、肩、背中の筋肉が発達しており、ウエストは引き締まっているいわゆるVシェイプと呼ばれる体型。

そのような体の選手が求められていました。

この時代の代表はアーノルド・シュワルツネッガー。彼は歴代のミスターオリンピアの中で、もっとも身長の高い選手で、188cmもあります。

アーノルドは筋量に関しても素晴らしく大きかったのですが、加えてそのプロポーションが素晴らしく、ミスターオリンピアにおいて7度の優勝を果たしています。

1977年から3年間連続でミスターオリンピアに輝いたフランク・ツェーン、彼もプロポーションが優れたミスターオリンピアの代表だと思います。

今、彼の体を見るとボディビルというよりは、メンズフィジークやクラシックフィジークの体型に近い印象を受けます。

明らかに今のボディビルとは、筋量に差があると思いますが、この時代ではボディビルのカテゴリでこのような体型が評価されていました。

リー・ヘイニーは、プロポーションと美しさが重要視されていた時代の最後のミスターオリンピアだと思います。

また、次の巨大なボディビルダーの時代との過渡期にいる選手でもあるような気がします。なぜなら、それまでのミスターオリンピアの中ではもっとも体重が重かったからです。

調べると、大会時の体重は約113kgだったようです。

それでもやはり、高身長で足が長く、ウエストの引き締まった、優れた美しいプロポーションをしていますよね。

筋量重視の時代へ – ドリアン・イェーツ、ロニー・コールマン、ジェイ・カトラー

1992年、リー・ヘイニーが引退した次の年に優勝したのはドリアン・イェーツでした。

ドリアンを見ると、それまでのミスターオリンピアで活躍していた選手たちの体とは、明らかに違います。

ドリアンはとにかくデカイ!

それまでのプロポーションやバランス、美しさを持った体とは違い、圧倒的な筋量、迫力を持った体をステージに持ち込みました。

その巨大な体で優勝をさらったドリアンは”The Game Changer”と呼ばれています。

つまり、それまでの、体のプロポーションや美しさを競う試合から、体の大きさ、迫力を競う試合に変えてしまった選手なのです。

ミスターオリンピアになるには、巨大な体が必要となり、それ以降登場する選手はそのような体を持つ選手が多くなります。

そして、その中でも圧倒的な筋量と素晴らしいフィジークを持つロニー・コールマンが登場します。

ロニー・コールマンは歴代のミスターオリンピアの中でもっとも大きな選手です。大会時の体重で130kgもあるのです!

彼はミスターオリンピアの優勝回数記録である8回の優勝を果たし、ボディビルダーとは、大きく迫力のある体の持ち主だと言う印象を世界に与えていたと思います。

その流れは次のミスターオリンピアであるジェイ・カトラーまで引き継がれていきました。

大きさとバランスを兼ね備えた体の持ち主、フィル・ヒースの登場

2011年、ジェイ・カトラーを破ってフィル・ヒースが初めてミスターオリンピアで優勝しました。

フィル・ヒースの体は、それまでの流れを引き継いだ大きく迫力のある体でしたが、それだけではなくバランスを兼ね備えた体をしていたと思います。

個人的な見方としては、フィル・ヒースは、再びボディビルに変化を与えたと思います。

さっきも言った通り、大きさに加えてバランスが優れた体を、オリンピアのステージに持ってきました。

フィル・ヒースの全盛期の体を見ると、本当に弱点がありません。

肩、胸、腕、背中、足、全てが大きく迫力があり、なおかつウエストがしっかりと引き締まっている。まさに全てを兼ね備えた体だと思います。

ある意味、フィル・ヒースの体がボディビルにおいては究極だったのではないかと思います。

今までになかった、圧倒的な特徴を持った選手が、ミスターオリンピアのトレンドを作っていく

このように、ミスターオリンピアが始まってから、優勝する選手の体の特徴が、年を追うごとに変化していっています。

その流れが変化するとき、それは今までとは違う圧倒的な特徴を持った選手が現れたときで、その選手の特徴がその後のミスターオリンピアのトレンドとなっている気がします。

これからのミスターオリンピアはどんな選手が優勝するのか

今年、ミスターオリンピアで優勝したのはショーン・ローデンです。

ショーン・ローデンの他の選手にはない優れた部分は、プロポーションとコンディションだと思います。

ミスターオリンピアで優勝したのは今年が初めてですが、2012年から全て5位以内という安定感のある選手です。

その安定感は、ほぼ毎年、素晴らしいコンディションに仕上げてくること、そしてそのプロポーションの良さにあると思います。特にショーン・ローデンはウエストがめちゃくちゃ小さいのが特徴で、その分上半身が大きく見えます。腹筋の形も綺麗ですよね。

ジェイ・カトラーから、フィル・ヒース、ショーン・ローデンという流れを見ると、体の大きさの重要度は減ってきていると、受け取ることができます。

そして、引き締まったウエストと、コンディションの良さが重要視されてきている傾向があります。

今年、明らかにウエストのサイズを改善して登場したローリー・ウィンクラーが、去年の6位から3位にまで上がっていることからも、その傾向を感じることができます。

つまり、今後のミスターオリンピアは、大きさにかかわらず、引き締まったウエストと、バキバキのコンディションを持ってきた選手が優勝する大会になるのではないでしょうか。

ビッグ・ラミーは去年優勝しておかなければならなかった?

少し、話を飛躍させてみます。

2017年、ビッグ・ラミーが2位になりました。

この年もフィル・ヒースはバブルガットになっていたようですが、なんとかビッグ・ラミーを退けました。

もし、この年にビッグ・ラミーが優勝していたら流れは今とは違っていたかもしれません。

ビッグ・ラミーの特徴は何と言ってもその巨大な体です。ミスターオリンピアの歴史の中でも最大クラスだと思います。

そんなビッグ・ラミーが優勝していれば、その後何年かはまた大きさがミスターオリンピアにおいて重要な要素となっていたと思います。

しかし、2018年、ビッグ・ラミーは6位となってしまい、大きな選手への期待が薄れてしまったように思います。

ビッグ・ラミーはそこまでプロポーションが優れている選手ではないと思います。ウエストも細くはありません。

ショーン・ローデン、ローリー・ウィンクラーへの評価が高まっている中で、ビッグ・ラミーが活躍するのは、2017年と比較するとずっと難しくなってしまったのかもしれません。

まとめ

これからのミスターオリンピアのトレンドについて、僕なりの考えをまとめてみました。

個人的には、今年のショーン・ローデンの優勝を受けて、今後のミスターオリンピア、少なくとも来年のオリンピアでは引き締まったウエストを持っている選手が優勝すると思います。

候補はやはりショーン・ローデン、そして今年ウエストを改善してきたローリー・ウィンクラーですね。

これはあくまで僕の勝手な考えであって、予測ではありませんし、半分は願望です(ショーン・ローデンが好き)。

皆さんはどう思いますか。今後のミスターオリンピアはどうなっていくと思いますか。来年のミスターオリンピア、誰が優勝すると思いますか。

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