Mr Olympiaとは
Mr Olympiaはアメリカで開かれている世界で最も大きなボディビルの競技大会です。
第1回大会が1965年に開かれているので、実に50年以上続く歴史ある大会です。
50年以上の歴史の中で、チャンピオンになったことがある人はなんと13人。
つまり、一人のチャンピオンが数年にわたって王座を守るということが、たびたび起こる大会なのです。
長年にわたってチャンピオンの座を守った人は伝説と呼ばれており、日本では「シュワちゃん」の愛称でおなじみの映画俳優Arnold Schwarzeneggerもその中の一人なのです。
ちなみにArnoldは1970年から1975年までと1980年の計7回チャンピオンになっています。
歴代で最も多くチャンピオンの座を勝ち取ったのはLee Haneyともう一人、Ronnie Colemanでともに8回優勝しています。
50回以上の開かれている大会の中で優勝者が13人というのは、それだけ完成された体を作るということが難しいということを示していると思います。
またその13人のチャンピオンは、すばらしい才能を持ち、常人では考えられないほどの努力を重ねたのだろうなと感じますね。
そして、現在のチャンピオンもそんな超人の一人。なんと現在までに7連覇を成し遂げています。その名はPhil Heath。
今年のMr Olympiaは、PhilがLee HaneyやRonnie Colemanの伝説に並ぶのか、はたまたそれを阻止する新たなチャンピオンが生まれるのかということで、かなり注目度の高い大会となっているのです。
優勝するのは誰だ?
さて、ここから2018年のMr Olympiaの順位の予測をしていこうと思いますが、実は僕はボディビルを見るようになってまだまだ日が浅いので、自分の予測はまったく当てにならないと思います。
なので、今回は既にMr Olympiaの順位予測を出しているサイトを参考にしてみようと思います。
下記のような方法で順位付けをしてみました。
- 各サイトでの1位に5点、2位に4点、3位に3点、4位に2点、5位に1点をつける。
- 各サイトによって付けられた点数を合計して順位を出す
- 順位を付けたのは5位まで
参考にしたのは下記の5つのサイトです。
では5位から順番に見ていきましょう!!
予測順位
5位 Dexter Jackson
第5位はボディビル界のヴァンパイア、Dexter Jacksonです。長年トップビルダーとして活躍している大ベテラン。年齢は今年でなんと49歳!
2008年のMr Olympiaではそれまで2連勝していたJay Cutlarを倒して、優勝を果たしています。
今年のアーノルドクラシックでも第3位でした。この歳で未だに世界のトップでいるのは本当に素晴らしいですね。
各サイトでの順位予想は以下のとおりです。
- Fitness volt: 5位
- Zem Bodybuilding: 5位
- Denis James: 4位
- Skinny2Fit: 8位
- Nick’s Strength and Power: 5位
4位〜8位との予測がされており、どのサイトもTop3には食い込めないだろうなとの予測となっているようです。
というのも、今年のアーノルドクラシックの時からそうだったのですが、彼は上腕二頭筋を怪我してしまっているんですよね。
そのせいで、二頭筋のカットがぼやけてしまっています。
また、今でもトップで戦える体を維持しているのですが、全盛期と比べると、劣っている部分が出てきている、というのがこの順位予測の原因なのではないかと思います。
とはいえ、Ronnie ColemanやJay Cutlerが活躍していた時代から戦っている選手が未だにトップ5と予測されるというだけで、驚異的なことだと思います。
4位 Roelly Winklaar
第4位に予測されたのは、Roelly Winklaar!
今年のアーノルドクラシックでは4位、そしてアーノルドクラシックのオーストラリア大会では第1位に輝きました。
去年のMr Olympiaでは6位だったので、去年よりも評価が上がったのだと思われます。
各サイトでの順位予測は以下のとおりです。
- Fitness volt: 3位
- Zem Bodybuilding: 4位
- Dennis James: 6位以下
- Skinny2Fit: 4位
- Nick’s Strength and Power: 4位
彼の今年のアーノルドクラシックでの成績、そしてその体から、今年は去年よりも上位に食い込んでくるだろうと言う予測をしているサイトが多かったです。
Nick’s Strength and Powerでは3位以上になるのも、かな〜り厳しいけども、可能性はあると言っていました。
彼は、とんでもなく大きな腕を持っています。広背筋も素晴らしく大きくて、彼を形容する言葉として、「freaky(不気味だ)」と言う言葉を使う人もいるくらい、他の選手と比べて、異質な筋肉を持っている選手なんですよね。
ですが、以前はお腹周りが膨らんでしまっているという問題点のせいで、なかなかいい成績を収められませんでした。
しかし、今年のアーノルドクラシックではその部分を改善してきて、とてもいいコンディションで大会に臨んできたのです。
その結果、アーノルドのオーストラリア大会では優勝という成績を残しているんですよね。
この勢いでMr Olympiaでもかなり良い順位につけてくるのではないでしょうか。
3位 William Bonac
さあ、ここからがトップ3の予測になります。
第3位、銅メダルに予測されたのは、William Bonacです。
各サイトでの順位予測は以下のとおりです。
- Fitness volt: 4位
- Zem Bodybuilding: 2位
- Dennis James: 3位
- Skinny2Fit: 3位
- Nick’s Strength and Power: 3位
Williamは今年のアーノルドクラシックで第1位、オーストラリア大会では第2位でした。
また、彼は2014年のMr Olympiaで15位になってから、2015年8位、2016年5位、2017年3位と徐々に順位を上げてきています。
彼よりも大きな選手がたくさんいる中で、世界のトップ3にまでなっているわけは、彼の弱点の無さによるものだと思います。
上半身、下半身、背中、どこを見てもしっかりと筋肉が発達していて、しかもいつもコンディションが抜群。
また、セパレーションがしっかりしていて、なおかつ体全体の筋肉に一体感があるんですよね。
個人的には3位にとどまらず、ぜひ上位の二人を倒していってほしいなと思っています。
2位 Big Ramy
第2位は、そうBig Ramyです!
去年のMr OlympiaではPhil Heathよりもよかったんじゃないかとの声もありましたが、今年も2位と言う予測になりました。
各サイトでの順位予測は以下のとおりです。
- Fitness volt: 2位
- Zem Bodybuilding: 3位
- Dennis James: 2位
- Skinny2Fit: 2位
- Nick’s Strength and Power: 2位
もう、彼はとにかく巨大な選手です。現在のボディビルダーの中では一番大きな体をしています。
彼が世界の2位につけているということは、ボディビルというのが体の大きさを競っているわけではないということを示しているのだと思います。
しかし、同時に、体の大きさもボディビルの魅力の1つであるということも示していると思いますね。
やはり、彼の体を目の当たりにすると、その迫力に圧倒されます。
見てくださいこの背中!空飛べるんじゃないかってくらい、広いです。
彼はInstagramで、度々、写真を公開していますが、Nick’s Strength and Powerは、彼はすでに3位以内には確実に入れる体になっている、と評しています。
また、彼は今年33歳というとても若く、なおかつボディビルダーとしてはもっとも良い時期であるとSkinny2Fitは書いています。
去年はチャンピオンであるPhil Heathを強力に追い詰めた彼ですが、果たして、今年こそ、Philを負かして優勝することができるのか、注目ですね。
1位 Phil Heath
第1位はやはりこの人でした。Phil Heath。
7年連続覇者が今年の大会も制して、過去最高のチャンピオン達に並ぶだろうと言う予測をしているようです。
各サイトでの順位予測は以下のとおりです。
- Fitness volt: 1位
- Zem Bodybuilding: 1位
- Dennis James: 1位
- Skinny2Fit: 1位
- Nick’s Strength and Power: 1位
見事に全てのサイトでPhilは1位をとるだろうと予測されています。
これは、彼の実力からの予測ではありますが、今年8年連続、そして来年、9年連続優勝して、新しい伝説を作ってほしい、と言う期待値も加味されているのではないかと思います。
Philがこれまで7年連続で優勝してきた一番の要因は、彼の素晴らしすぎる背中だと思います。
「The Gift(神からの贈り物)」と呼ばれるほどに、彼の背中の筋肉の遺伝子は優れており、どんな選手でも彼の背中と比べてしまうと劣って見えてしまうのです。
彼の背中の優れた部分というのは、その大きさではなく、立体感だと言われています。
発達した僧帽筋と脊柱起立筋が一体となって作り出す彼の背中は、本当に迫力があって、かっこいいなと思います。
そんな彼も弱点というか、欠点があって、それはRoellyと同様にお腹が膨らんでしまっていることでした。
去年の大会ではそれが結構問題視されていて、Big Ramyの方がいいのではないか、という声が多く聞かれました。
その問題点は彼自身も自覚していて、Nick’s Strength and Powerがアップした動画の中でPhilは「ボディビルは”どれだけデカイか”ではなくて”どれだけ優れているか”を競うんだ」と言っています。
また、最近のPhilのInstagramにアップされていた画像では、彼が少しダウンサイズしたように感じられ、多くの人から「小さくなったか」とコメントされていました。
これは彼が、今年は大きさよりもコンディションを重視しているということを表しているのだと思います。
彼がそれを実行し、去年とは一味違うPhilHeathになっているとしたら、今年の大会はかなり面白いことになりそうです。
その他の注目選手
1位から5位までに入った選手以外にも、各サイトで注目されている選手がいました。
Cedric McMillan
去年のアーノルドクラシックの優勝者、Cedric McMillanです。
Cedricは今のボディビルシーンでは珍しく、大きさではなく、バランスやプロポーションが整っているタイプのボディビルダーです。
185cmと背が高く、肩や胸、背中が大きくお腹は引き締まっているという、Arnold SchwarzeneggerやLee Hayneyなど往年のボディビルダーを思い出させる体をしています。
2000年前後から、ボディビルではそういったバランスの取れた美しい体よりも、サイズや迫力が求められる傾向にあり、そのような大きな体を目指した結果、先にも述べたようなお腹が膨らんでしまう選手が見られるようになっています。
そんな中でCedricのプロポーションの取れた体はとてもかっこよく映るのでしょう。彼のことを1番好きなボディビルダーだというファンはとてもたくさんいます。
去年のアーノルドクラシックではこのCedricが優勝し、今年のアーノルドのオーストラリア大会ではお腹周りを改善してきたRoellyが優勝を果たすなど、最近のシーンでは再び「バランス」や「美しい筋肉」への評価が高まっきています。
もし、この流れがアーノルドクラシックだけでなく、Mr Olympiaにも広がれば、CedricがMr Olympiaで順位を上げていくことも期待ができます。
Kai Greene
ビディビル界のエンターテイナー。Kai Greene。
Kai GreeneはMr Olympiaで2位を3回、アーノルドクラシックでは3回も優勝している、間違いなく世界でトップレベルのボディビルダーです。
Phil Heathの最大のライバルだとも言われているKaiですが、2016年のアーノルドクラシック以降、競技大会には出場していません。
彼は優れた体の持ち主というだけでなく、見ている人々を楽しませてくれるエンターテイナーとして知られています。
外見もユニークですが、競技のフリーポーズで仮面を被ったり、プロのダンサー並の踊りを見せてくれたりします。
そんな彼ですから、競技に勝つためには徹しきれないのかもしれません。
ですが、競技に出場すれば間違いなくPhilの8連覇を食い止める筆頭選手になることは間違いなしです。
今年のMr Olymipaの出場選手リストに彼の名前はありません。今年の競技大会に1度も出場していないKaiには出場資格がないのです。
しかし、Mr Olympiaには特別招待枠というものがあるそうです。
実は以前にもKaiは、この特別招待枠で招待されていたのですが、彼はそれを断ったそうです。
もし、今年の大会でKaiが特別招待の選手として出場すれば、上にあげた順位予測はガラッと変わることになるでしょう。
正直、KaiがMr Olympiaに出場するのはかなり望み薄だとは思いますが、そんなサプライズもちょっと期待してしまいます。
まだまだいる注目選手
その他にも、去年のMr Olympiaで5位になっており、今年のアーノルドクラシックでは急遽、休場してしまったShawn Rhoen、イギリスの若手のNathan De Asha、ここ2年でめざましい進化を遂げているBrandon Curryなど、注目だと思います。
まとめ
5つのサイトを参考にして、2018年のMr Olympiaの予測をしてみました。
予測の結果、トップ3は去年と同じということになりました。
新しい選手や、進化している選手はいるけども、トップ3の強さは磐石ということなのでしょうかね。
Mr Olympia 2018は9月13〜16に開催されます。
皆さんはどのように予測されているでしょうか。
今から、とても楽しみですね。
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